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パタンナー

最初の就職先

希望が見えない

初めて入社した縫製会社には、同期入社の同僚が3人いました。社長と専務は親子、常務は長年勤めているらしき壮年の男性、ほかに先輩社員が7人という、こぢんまりした会社でしたが、製作していた服は一流アパレルメーカーのワンピースでした。入社して間もなく、わたしは専務に連れられ、メーカー本社に試験縫い(というのは、大量生産前に試験的に1着仕上げた服。メーカー側で検査する)を届けました。さすがにメーカー側はチェックが厳しく、新人のわたしは、初めてプロの眼を思い知らされた瞬間でした。

会社の意向は、工程分析をさせる、試験縫いを仕上げさせる、そしてメーカーとやりとりさせることが、わたしを採用した目的だったのです。はじめて電話したときに、そういえばこのことを言われたのだと、やっと合点がいきました。しかし、いくら専門学校で3年間学んできたとはいえ、既製服を、プロ眼に叶うほど立派に、短期間で縫えるようになれるはずがありません。という理由で、会社側は当初の予定を変更、わたしも一介のミシン担当者として流れ作業に組み込まれました。この会社において、もし、メーカーとの橋渡しの役回りを預かることができたなら、やる気と希望を持って歩めたのかもしれません。が、新入社員にとっては時期尚早だったということです。

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